『やれば認めて遇する』経営で、賃金改革と職場環境、福利厚生制度を充実

    自社のホワイト化に取り組んだ理由・狙いについて教えてください。

    弊社は、建設機械を中心とした産業機械部品の専門商社でショベルカー全世界販売台数の70%に関わっています。世界経済は、約30年後の2050年までに2014年比で3倍になると予想され(PwC調査レポート)、これに呼応する建設機械市場は、景気連動型産業でありながらも右肩上がりの成長は、間違いありません。一方、拡大するマーケットに反して、中長期的には「少子高齢化による労働力人口の大幅減少」「ボーダレスな競争社会の激化」は確実です。

    そこで、会社の最大の財産である「社員一人ひとりが生産性を向上し、イキイキと安心して働ける環境づくり」と「グローバル化に対応できる多様な人材の確保」が急務の課題となりました。

    ①社員個々の能力を磨き、個性を発揮し、自己の成長を感じながら仕事にやりがいを感じること
    ②価値に見合った賃金体系とすること
    ③より快適な場を提供し、福利厚生制度の充実を図ること

    等により、社員満足度をあげる政策が必須となりました。企業価値の向上は、そこに集う社員のより豊かな生活を狙うことが王道だと思い、数年来ホワイト化に積極的に取り組んできました。

     

    ホワイト化について具体的な取り組みをご紹介ください。

    特に、2016年度より段階的な組織再編と同時に、賃金改革・職場環境の改善・福利厚生制度充実を3つの骨子とし、ホワイト化に注力。2016年8月に

    ①目標管理制度
    ②人事考課制度
    ③賃金制度

    の3つの柱からなる賃金改革を実施し、3カ年であるべき姿への制度再構築を図りました。毎年、ターゲットとなる母集団の年収ゴールを逆算し、考課により大きくメリハリをつけて昇給させ、『やれば 認めて 遇する』経営の実践を図り目指すべき賃金体系に近づけました。

    賃金改革のスタート時、完璧な賃金制度はないこと、全員が満足できる制度は妥当性がないこと、大きな格差が生まれ悪平等がなくなること、目標管理・人事考課制度の仕組みを社員一人ひとりが賞与原資の最大化を図るためのツールとして扱うことなど制度設計よりも制度思想を強く訴え、取り組みました。その結果を定期的に、社員が一同に会する場で客観的な市場の動向とともに弊社の賃金(給与・賞与)の伸び率を示し、特段の策を打っていることを共有しています。

     

    その施策、取り組みの効果について教えてください。

    2016年8月に賃金改革を実施し、『やれば 認めて 遇する』経営を実践し続けました。 建設機械業界は、景気連動型の業界であり、好調な顧客動向と社員の一致協力により、業績は、3期前とほぼ同人数で売上高は1.6倍以上、利益面でも大きな伸びを示し、4期連続期末賞与とし社員への感謝と慰労の還元ができました。

    賃金テーブルは、想定した役職、等級との連動がほぼ設計どおり図れ、狙っていたレベルにまで引き上げることができ、年間支給賃金平均は、

    『2015年⇒2017年で14.5%』
    『2015年⇒2018年で20%以上』

    の向上となりました。

    様々なホワイト化の成果として「ボーダレスな競争社会の激化」に対応できるダイバーシティ人材や新たな風をおこしうる人材が集まりだし、又、社員の賃金等定量的な結果以上に、福利厚生の充実策などで定性的な社員のロイヤリティが高まりを散見ます。人への投資を先行させた時期やステップは、正解であったと感じています。

     

    上記取り組み導入から実施、成果があがるまでに苦労したポイントはありますか?

    賃金改革の課題は、

    ①社員個々の目標設定の妥当性
    ②考課者評価の妥当性
    ③評価と賃金との連動性

    であり、これは真の正解がありません。

    さらに人は、自分の能力を他人が評価するよりも平均20%高く設定すると言います。又、スポーツで例えるなら、種目の明らかに違う業務を賃金制度というひとつの鋳型に入れ込んで良いのか?人が人の業務を本当に評価できるのか?こうした根源的な課題や疑義があるなかで、如何にあるべき姿にし、運営をするのかが最大の苦労であり、味付けのしどころかと思います。何にし対して、賃金を払うか?という軸の有り様を反芻しています。

    多くの社員が年間賃金の増加を感じるなかで、企業側から見れば変化に付いていけず、自分を変えるスピードの遅い社員も当然います。全ての社員が満足できる制度は、悪平等となり企業の競争力を弱体化するので、原理原則に従っています。一方で、何とか自分の殻を破り成長してもらいたいと感じる不遇な人材にこそ手を差し伸べるのも又、経営であり、同じ釜の飯を食う社員間格差に苦慮し、「大事は理、小事は情」でバランスさせています。

     

    自社のホワイト化に取り組んだ後、社内・社外から感じられた効果はありますか?

    ダイエー創業者 中内功氏の言葉に「売上げはすべてを癒す」とあります。好調な業績により、社員とっては、これまで以上に処遇や環境の改善が図られ、打ち手は総じて社内外から評価されています。社員の価値観が徐々に変わりだし、良くも悪しくも進化する会社を実感しているようです。

    馬鹿げた話ではありますが、給与・賞与をあげても社員の不平不満は、当然あります。変化に対しては、常に抵抗や摩擦があるのが世の常、これを成長痛と捉え軸をぶらさないことで、会社からの社員への想いが少しづつ伝わっているようです。会社の新たな政策を受け入れる風土・体質が一歩一歩でき始め、会社は誰のもの?の解が替わりだしたようです。

     

    今後の課題・これから先目指す「取り組み」をお教えください。

    ②考課者評価の妥当性の一早い再構築により、多くの社員の業務が根本的に替わります。経験やノウハウなど属人的な要素の強い業務を標準化し、各社員の現状の業務を洗い替えし、顧客に近い創造的な業務の人員を増やし、生産性を高めたいと思います。又、多国籍の社員が集うダイバーシティ経営にもさらに拍車をかけ、ビジネスチャンスを生かしていきたいと思います。

    この世に生を受け、縁あって一緒に仕事をし、人生の大半を共に過ごすのが会社の仲間です。社員個々が潜在的な能力をストレッチし、自己成長を重ね、幸せになってもらいたい。自らの賃金や役職、生き方は、自分の考え方と行動、そして習慣によって変えてもらいたいものです。どんな「取り組み」も社員が自分の力を発揮し、幸せになるための仕組みや運用でなければ、意味がないと思います。このホワイト企業アワード2019がその道しるべとなれば幸いです。

     

     

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