ダイバーシティ&インクルージョンに関する取り組みを評価する認定制度まとめ

新型コロナウイルス感染症拡大に伴い、テレワークの浸透、柔軟に働ける環境作りのための制度設計など、「働き方改革」がかつてないスピードで進展しています。今後の採用活動において、優秀な人材確保のためには「柔軟に働ける労働環境」は最重要項目となり、デジタルを活用した採用活動では上手く自社の制度や取り組みをPRしなくてはなりません。

自社の制度や取り組みのPR方法について、自社サイトや企業説明会、面接などの場面で口頭で取り組みを紹介しても「反応が鈍い」「自社独自の制度があるのに上手く魅力が伝わらない」など、多くの企業が悩みを抱えていますが、近年はそのような悩みを解消する採用ブランディング施策として「レコメンドリクルーティング」を多くの企業が実施しています。レコメンドリクルーティングとは「信頼できる第三者機関の評価・表彰を取得し、自社の制度や取り組みの価値を向上するブランディング施策」のことです。

本稿では、ダイバーシティ&インクルージョン関連で、信頼できる第三者機関の評価・表彰を実施する企業認定制度をまとめました。

また、デジタル採用PRに効果的な、優れた企業がおすすめされる仕組み、すなわち「レコメンドリクルーティング」のブランディング手法と効果や、日本で活用できる全ての第三者評価・表彰機関については、「レコメンドリクルーティングとは?人事で活用できるレコリク認定をすべて紹介!」の記事をご覧ください。

 

ダイバーシティ&インクルージョンとは

ダイバーシティ(Diversity)とは「多様性、相違点」などの意味合いで、企業の人事や組織において用いる言葉として「様々な人材を活用する」というビジネス用語です。
アメリカから始まったダイバーシティですが、人種や宗教といった差別のない採用を目指すアメリカと違い、日本では障害者雇用や多様なワークスタイル等を表す用語として使われることが多いです。

多様な人材を活用することで、様々な価値観や考え方をビジネスに活かせるため、企業にとって大きなメリットを生み出すことができます。
しかし、単に多様な人材を集めるだけでは組織の利益や成果に繋げることはできないため、ダイバーシティを推進するためには、インクルージョンの推進も同時に行う必要があります。

「ダイバーシティ」と「インクルージョン」の意味

インクルージョンは「受容」という意味で、企業の人事や組織において用いる言葉として「互いに個性を認め、受け入れ合い、一体となって働く」という組織の在り方を指しています。

「多様な人材を受け入れる」という意味のダイバーシティが、「受け入れたあと、その人々の個性を活かす」の意味のインクルージョンに組織を発展させていく仕組みを「ダイバーシティ&インクルージョン」という言葉で近年使われています。

 

ダイバーシティ&インクルージョン 主となる5つの属性

  1. 女性の活躍を推進
    2015年9月に「女性活躍推進法(女性の職業生活における活躍の推進に関する法律)」が公布され、企業に対して仕事と家庭を両立できる環境を整えること、女性の採用や昇進、配属における配慮が必要などの基本方針を掲げています。
  2. 外国人雇用の推進
    国際的な競争力強化を目指して日本企業において外国人採用が活発化し、日本人と異なる文化を持つ外国人は、日本人にはない視点や発想を多く持っています。外国人と日本人の知識や視点を融合することで、新たな文化の創造やイノベーションの創出を期待できます。
  3. 障がい者の活躍推進
    従業員数が一定数以上の企業には、障害者雇用促進法により障がい者の法定雇用率が定められています。元来の「インクルーシブ教育」の理念と同様、ビジネスにおいても障害者のインクルージョンは重視されるべき課題です。
  4. シニア層の活用
    少子高齢化が進む現在、シニア層の労働力に注目する企業も多くなっています。2013年には「高齢者雇用安定法」が施工され、積極的な雇用と活躍を推進しています。さらに70歳まで働ける社会を目指し、改正が施行され、2021年4月より企業には努力義務として「70歳までの定年延長」「定年後の他企業への再就職サポート」「起業支援」などが課せられています。 企業の取り組み例:株式会社浜学園|シニア層採用で人材確保&顧客満足度の向上へ
  5. LGBTの理解推進
    ダイバーシティ&インクルージョンでは、誰もが自分らしさを発揮できる環境が必要です。LGBT(性的マイノリティー)にとって、社内の理解を得られないことは苦痛をともなうことです。場合によっては、労働を継続することができずに退職してしまい、優秀な人材を失ってしまうこともあります。LGBTと職能はまったく関係がないことを理解し、一人ひとりの個性が尊重される風土を育てていくことが重要です。

 

レコメンドリクルーティング(略称:レコリク)の意味と効果とは

レコメンドリクルーティング(レコリク)とは?

「レコメンド」とは、「推薦する」という意味の言葉です。また「魅力的に思わせる」という意味合いで使用されることもあります。用語活用例として、インターネット通販ではレコメンドシステムで、ユーザーの過去の購入履歴や閲覧履歴を傾向分析し、「おすすめ商品」として表示する機能があります。
「レコメンドリクルーティング」とは、その機能のように「優れた企業がおすすめされる仕組み」を指し、採用や従業員の働きがい向上のために信頼できる第三者機関の評価・表彰を取得し、自社の価値を向上するブランディング施策のことです。

近年は採用ブランディング施策として「レコメンドリクルーティング」を多くの企業が実施しています。

ダイバーシティ&インクルージョンにおける、レコメンドリクルーティングの効果

ネットに情報が溢れる中、就職活動中の学生や転職希望の求職者は、業界や企業研究をおこないながら企業を比較検討しています。

その中で第三者から評価を得た企業認定の各マークは、企業のホームページやポスター、求人広告、名刺など幅広いシーンで活用できるため、自社の取り組みや制度PRに活かせるほか、企業研究の指標の一つとして活用されます。

大企業やBtoC向けのサービスを展開する企業の場合は、学生や求職者に馴染みがあったり認知度が高い場合があり、企業選定の候補に入りやすいですが、中小企業やBtoB向けのサービスを展開する企業は、求職者に社名や事業内容を知られていない事が多く、採用PRの施策としてレコメンドリクルーティングを活用することは大変効果的です。

 

ダイバーシティ&インクルージョン関連の企業認定まとめ

前項でレコメンドリクルーティングの効果をご紹介しましたが、実際にダイバーシティ&インクルージョン関連の取り組みを評価する企業認定には何があるでしょうか?

ダイバーシティ推進|新・ダイバーシティ経営企業100選

経産省「新・ダイバーシティ経営企業100選」より

ダイバーシティ推進を経営成果に結びつけている企業の先進的な取り組みを広く紹介し、取り組む企業のすそ野拡大を目指し、「新・ダイバーシティ経営企業100選」として、経産省が経済産業大臣表彰を実施しています。

新・ダイバーシティ経営企業100選(経産省HP):https://www.meti.go.jp/policy/economy/jinzai/diversity/kigyo100sen/

子育て|くるみんマーク・プラチナくるみんマーク

厚生労働省「くるみんマーク・プラチナくるみんマーク」より

次世代育成支援対策推進法に基づき、一般事業主行動計画を策定した企業のうち、計画に定めた目標を達成し、一定の基準を満たした企業は、子育てサポート企業として厚生労働大臣の認定(くるみん認定)を受けることができる制度。

くるみんマーク・プラチナくるみんマーク(厚労省HP):https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kodomo/shokuba_kosodate/kurumin/index.html

 

女性活躍推進|えるぼし認定、プラチナえるぼし認定

厚生労働省「えるぼし認定、プラチナえるぼし認定」より

一般事業主行動計画の策定・届出を行った企業のうち、女性の活躍推進に関する取組の実施状況が優良である等の一定の要件を満たした場合に厚労省が認定している制度。さらに、一定の要件を満たせばプラチナえるぼし認定を付与している。プラチナえるぼし認定企業は、一般事業主行動計画の策定・届出が免除される。

えるぼし認定、プラチナえるぼし認定(厚労省HP):https://www.mhlw.go.jp/content/11900000/000594317.pdf

 

上場企業大賞の女性活躍推進|なでしこ銘柄

経産省「なでしこ銘柄」より

なでしこ銘柄は、「女性活躍推進」に優れた上場企業を「中長期の企業価値向上」を重視する投資家にとって魅力ある銘柄として紹介することを通じて、企業への投資を促進し、各社の取組を加速化していくことを狙いとしています。

「えるぼし」と「なでしこ銘柄」の違いとして、女性活躍推進法や女性管理職比率を審査基準に共通する部分がありますが、えるぼしは、雇用面に主眼をおいているのに対し、なでしこ銘柄は上場企業を対象とした制度で、投資家にとって魅力のある銘柄を紹介するため、経営的視点の審査が行われています。

なでしこ銘柄(経産省HP):https://www.meti.go.jp/policy/economy/jinzai/diversity/nadeshiko.html

ダイバーシティ&インクルージョン他、総合評価ホワイト企業認定

企業のホワイト化を総合的に評価する国内唯一の認定制度です。
日本企業の制度や取り組みを調査し、ホワイト企業としてバランスよく取り組むべき7つの項目を基準化。

企業が取り組むべき7項目
(ビジネスモデル/生産性、ワーク・ライフバランス、健康経営、人材育成/働きがい、ダイバーシティ&インクルージョン、リスクマネジメン、労働法遵守)

上記の7項目を各10問、合計70設問で取り組み実施有無を確認し、5段階評価で認定を付与しています。また、7項目70設問の認定審査を受けていただくと、自社の制度・取り組みが可視化でき、人事・労務など企業ご担当者の物差しになるよう基準を作りました。

 

ホワイト企業認定の詳しい審査内容については、「最短3週間で認定!ホワイト企業認定を採用時活用するための取得までの流れ」もご覧ください。

 

 

ホワイト企業認定の詳しい審査内容については、「最短3週間で認定!ホワイト企業認定を採用時活用するための取得までの流れ」もご覧ください。

変化する顧客ニーズに対応するには、多種多様な価値観やバックグラウンドをもつ人たちを組織にひきつけ、その多様な人材を活用することでしか実現できないと言えます。既にダイバーシティ&インクルージョンに取り組む企業はぜひ、本稿でご紹介した企業認定を活用し、ウィズコロナ・アフターコロナにおける採用PRに役立てましょう。